発達障害(高機能自閉症)と診断された2013年生まれの息子との日々を綴っています。
幼稚園が始まり慣らし保育から通常保育になりました。
息子は相変わらず<行くー行きたくない>と心の中で綱引きしているようです。
なんとか休まず登園させています。年中さんになり教室が変わったこと、クラスのお友達が変わったこと、小さい子(年少さん)が入ってきたこと、分かってはいるようです。
今回は春になり桜を見たときのお話です。
---
今年の桜は格別でした
慣らし保育の間は午前中で帰ってきてお昼を食べて、自転車の練習に行きました。
桜がまだ残っていたのでお花見もできました。
「さくら、さくらー、きれーい!」
と4歳児もはしゃいでいました。桜の美しさが分かるんだー!私はそっちに感心していました。
公園から帰る途中ときおり風がびゅうーと吹きつけ、そのたびに花びらが飛んでいきました。
それを見て息子が言いました。
「さくら、ちっちゃう ね。」
たった、このひと言が、私の胸をいっぱいにしました。
さくら、散っちゃうね。……ひと言に胸震わせる
息子は風で桜が散ってしまうことを理解している
きれいな桜が散ってしまうことをさみしがっている
そして
「散っちゃう 【ね】」と表現したこと
「〜ね」この助詞は相手に語りかけるような表現ですよね。
"誰かと会話しようという意思の表れ"のように私には感じたのです。
「〜ね」という話し方は年明けくらいから言い始めるようになりました。
息子が会話というコミュニケーションを取れることに、ハッとするほど驚きました。
私の話し方を聞いて息子はそれを覚えただけなんでしょうが、私には心震わせるような瞬間でした。
そんな母の想いをまったく知らず、息子は風で飛ばされる花びらを拾おうと歩道にかがみこんでいます。
「あーもう、また とんじゃう! おかーさん、ひろって!」
薄い花びらは不器用な息子には摘みにくくて、やっとのところで風がさらっていってしまいます。そして母に逆ギレです。
やっと摘めた花びらを大事そうに手のひらで覆って言います。
「これ きれいだから、おうち もっていくの。」
お土産を何枚か手にして帰途につきました。
季節を感じる心をもてること
息子には季節を感じてほしい、花を愛でる心を育てたいと思っています。
お散歩のときには季節が変わることを話し、私の知っている花があれば名前を言って香りを嗅いでみたり優しく花に触れたりしていました。
スイセンやつつじの香り
つくしを取るときの感触
たんぽぽの綿毛のふわふわ
すみれの濃い色
桜も鼻を近づけると香りがするそうですよ。
季節の変化に気がつくように、花が咲いたとか霜が降りたとかお話して、触覚や嗅覚など五感を使って感じるようにしてきました。
春になり次々と花咲くようになると、息子は自分から花の匂いを感じ感触を確かめるようになりました。
花を愛おしむ男子、素敵じゃないですか?
私好みに育ってきました。笑
「いい においが する ね ー。おかあさんもー。(嗅いでみて)」
振り返って屈託のない笑顔で私に話しかける息子。
そのたびに、抱きしめたくなってしまいます。
ーーーーー
お読みくださいましてありがとうございます。
↓にほんブログ村に参加しています。よろしかったらclickお願いします。
-----