雨上がりには虹が見えるよ ー軽度自閉っ子くんとの歩みー

発達障害 軽度の息子(小3)との日々を綴ります。こだわり特性など上手くやっていきたいな

人を傷つけるって どう教える?

またまたひどい風邪をひいている七子です。
週末は「子育ていろいろ話」をつづっています。
今日のお話は、いまだにどうすれば良かったのか考えています、、。


お風呂上がり、息子がパジャマを着ながら遊びはじめました。
首だけ通して腕はパジャマのなかに入れたまま。屈託のない笑顔でたのしそうに
「おかーさん、みてーこれ!
  手がない人。」
振りかえると、私はなんともいえない気持ちになりました。

息子は「おもしろいこと」を見せたのだろうけれど、私は単なる「笑い」には思えなかったのです。
この気持ちを、どう伝えたらいいんだろう……
とってもデリケートなことで、いまのこの子に分かるように話せるか自信もなくて。もう少し大きくなってからのほうがいいのかな?と思いつつも、言わずには入れませんでした。

ーー おかあさん、今 すこし かなしい気持ち。
今のはお手てがない人がみたら、かなしくなっちゃうかも。
お手てがない人、歩けない人、
見えない人、聞こえない人、病気でできないことがある人、
いろんな人がいるけどさー、
みんな自分でそうなりたい!って思ってなったわけじゃないんだ。
やりたくてもできない人もいるんだよ。

息子は困ったような顔をしていました。
どう返せばいいのかわからないとき、かたまってしまいます。

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折り悪くその日、私の聴力は回復しない、と医師に言われました……。
完全に聴力がなくなったわけではないけれど、とても不便を感じています。
しかも「聴こえない」というのは周りからは理解されにくいので、家族にですら「聞いてなかったの?」と責められることがあります。

ーー お母さんのお耳もね、もう治らないんだって。
なのに「聞いてない!」とか「もう言った!」って言われても、がんばっても聴こえないんだ。言われるたび、かなしい気持ち。

えぇ?!
息子は目を見開いて私の顔をみつめました。
「おくすり のんでるのに? にがーいのに?
まいにち なのに? もう なおらないの??」

いつも薬をのむときに私は言い聞かせます。
病気をなおすためにお薬をのむんだよ、って。
だから薬をのめば病気はみんな治るんだと思っていたようです。

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息子が私に抱きついてきました。お顔をおなかにこすりつけてぎゅーっと。
髪からおちたしずくがパジャマの肩口をまあるく染めました。

「きこえないの? きこえないの? こっち? 」
立っていた私の耳に触れようと手をのばしました。届かないのに、背伸びをしてさらに手を近づけようとしました。
座った母の耳をさわり、いたーい? きこえないの? と何度も聞いてきました。
子どもながらにショックだったみたいです。


一般的に、人の気持ちを察するのがニガテ、場の空気をよめない、といわれる特性のある子たち。
息子には人を傷つけることをていねいに教えていきたいです。
この一度だけでは理解できないだろうから何度も伝えていきます。

どんな出来事も見方をかえれば、ちがう面が見えてきます。
そう思えば私の耳も役立つのかも?!そういうお手本もみせていけたらいいな。

 

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