しょうは昨日から、ようちえん おやすみするー!とゴネています。
なになに、よく理由を聞くと、
ひなん くんれんで、じしんがくるから、こわーーーぃ!!
だそうです。苦笑。
「れんしゅう」だから大丈夫だよ、大好きな先生たちも守ってくれるよ、大丈夫だよ、
何度も何度もなんども……言い聞かせて説得、、納得したと思っていました。
(本物ではない、とは理解できなかったようです。)
ですが、朝。
やだーーー。行かなーーい。
これくらいのことで私は休ませるつもりはありません。
次の手段を講じます。
大好きで守り神の、わんわん(アップリケのハンカチ)を持たせ、ここぞっ!の時に登場する、ぞうさん(トレーニングパンツのアップリケ)を履かせる。
どちらもしょうの大好きなおともだちたちです。彼らは一緒にいて勇気や元気を与えてくれます。
特にハンカチのわんわんは涙が出ちゃうときに、優しくおかおを撫でてくれる救世主。
この先困難が待っているときには必ず持たせて行きます。
母はにこやかに(内心は時計とにらめっこで)息子を諭します。
「みんな、いっしょに消防士さん 見たいんだって。連れてってあげてくれる?」
うんっ!と元気にお返事をして、ハンカチとパンツにほおずりする息子。
よしよしと安心しても、5分でしょげてしまいます。(はぁー…)
「じゃあ、せんせいにお手紙かくよ!」
このまま行かせても園でグズることも考慮して連絡帳にせっせと書きました。
"……地震が怖くてグズっています。お手数をおかけするかもしれません……。"
こんなことまで連絡帳に書いてあったら先生も呆れるよね。汗。
最終手段!
『はちみつのあめ』を投入!!
パクッと食べて元気を持ち直し、玄関を出る決意ができたようです。
しょうは不安が強い子で、ちょっとしたことが怖かったり不安で勇気が出なかったりします。
先月珍しく体に感じる地震がありました。
鉄筋マンションでも少し揺れを感じるくらいで、二人でテーブルの下に入りました。
大丈夫だよーと声をかけていましたが、
初めて経験する、
どこから来るともわからない、
地震というものに、
<未知数の不安な気持ち>はしっかり記憶されたようです。
↑ 初めての地震を体験。そのときの様子を書いています。
玄関を出るときにも話しかけました。
「この前のじしん、おかあさんも怖くて、しょうにギューってしてたでしょ。
今日も怖かったら先生に ギューってしてって言えばいいよ。
せんせいも おともだちも 助けてくれるよ。大丈夫。」
外に出てしまえば、いつものように駆け出しました。
やっぱりそっかー、よしよし。
私のため息も冷たい空気に白く広がって消えていきました。
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発達障害の子の中には不安がとても強い子がいます。
大したことではない(と大人からは思える)のに、不安で不安で仕方がないのです。
だから頑なに拒否したり、何度も何度も同じことを聞いたりします。
やってしまえば本当にさらっと出来てしまうことも多いのだけれど、彼らにとっては最初の一歩はまさに『清水の舞台から飛び降りる』ほどの勇気が必要です。
無理強いはトラウマになることもあるので良くありませんが、ちょっとだけがんばってみる!その一歩の手助けが必要だったりします。
親はあの手この手を使い、そのきっかけを毎回探しています。
それでクリアできればその後はなんてことなくこなせるようになることも多いです。
親にとってはひと苦労なんですが、
<ゆったり>子どもに向き合う
子どもの気持ちを受け止める
そうすることで、子どもも親も落ち着いて次へ進んでいけます。
焦って親のペースに引きずり込むと、激しいかんしゃくになったり嫌な記憶がずっと残り続け悪影響になります。
……その<ひと呼吸 置く>のができないことがあるのですが。親も人間、なので。
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追伸:
しょうは、なんでも無かったように帰ってきました。(ほら〜やっぱり!!)
おまけに大好きな消防車や消防士さんも来ていたようです。
連絡帳に書いたので帰宅後に先生がお電話をくださいました。本当にお手数をおかけしてばかりで申し訳ない……。そして先生の対応が温かくて本当に感謝しています。
先月園児たちに抜き打ちの避難訓練があったそうで、突然サイレンが鳴ったりして怖かったのかも、と先生も理由を考えてくださいました。
前回の怖かった気持ちも聞いて受け止めて、今日の訓練があること、揺れないこと、を説明して安心させてくださったそうです。
一度やったことは、それは経験となり知識となり積み上げられていきます。
しかしそれにマイナスの感情が残った場合、次に繋げるには苦労します。できるだけ良い印象で終わりにできるよう配慮できるのが好ましいです。
もしそのようにできなかった場合は、前の気持ちを受け止めてあげてから次へ進むように促していくと良いそうです。
たかが避難訓練に、こんなに手間をかけて向き合う。
発達障害児の親子はこうやって乗り越えていきます。
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