外が暗くなると、ソファーに上がって窓に手をついて外を眺めます。
「おとーさん がんばってねーーー!」
しょうは思い切り叫びます。
息子は空を見るのが好きです。夕焼け、お月様、見上げていつも私に教えてくれます。
あるとき、ふと聞かれました。
「おとーさんの かいしゃ どこ?」
あっちのほうだよ、とベランダから会社の方向を指差しました。
私の指の先にあったビルの屋上の赤いライトを見つけ、お父さんはあそこにいると思ったようです。
そして、叫びました。
「おとーさん がんばってねー!」
「お父さん 喜んでるよ。きっと聞こえたね。お仕事がんばるぞーって。」
私はニコニコしてしょうに声をかけると、窓辺から振り返りながらしょうもニコニコでした。
その晩、帰ってきた旦那に話しました。
旦那もニコニコしていました。
翌朝、パンをむしゃむしゃ食べているしょうのところにお父さんがやってきました。
「しょう、おはよう。
昨日は応援してくれて ありがとうな!お父さん お仕事がんばったぞー。」
しょうは目をまん丸くして、
「聞こえたー!」
得意げな顔で、さらにパンをパクパク。ご機嫌で幼稚園へ出かけて行きました。
その晩、
またしょうは窓から叫びます。
「おとーさん がんばってねー!
おしごと いっぱいして、
おもちゃ いっぱいかってねー!
くるま みにつれてってねー!
(……ちょっと考えて、)
おやつも いっぱいかってねー!」
!!
応援が、おねだりになっています!
しかもなんだか願い事っぽい。流れ星は飛んでいませんでしたけれど。
お願い事は、おもちゃを買うこと以外はいつもやっていることです。
まだまだ可愛いですね。
早速旦那に話すと、苦笑しながら「週末、また車見に行くかー。」とうーんと伸びをしながら呟いていました。
願い事は見事に叶えられました。
しょうは応援と願い事が混じったままですね。
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