ある夜、showが、あー!と叫んで空を指差しました。
見上げると月でした。
いつの間にか、ほんの少しひんやりした宵に、天高く、半月が佇んでいました。
そうか、お月見の季節になってきたんだね。
どんな形?と聞くと「半分」とこたえました。
二人で両方のおててで半月を作ってみました。
これからだんだん膨らんできて、まんまるになるよ、と両手を半円からまんまるお月様に変化させてみました。
なんで?なんで?
最近なんでも「なんで?」と聞きたがる息子。でも私はたいてい上手いこと説明できません。
息子のまあるくしたおててを月へ向けて、手の中から覗いて見ました。
お月様がまんまるになったら、お月見しよう。
お月様を見ながら、お団子を食べるんだよ。
驚き嬉しそうな目になる息子。きっと彼が思い浮かべたのは、三色団子。おやつで食べたあれだと思っているでしょう。
あれから数日。
ふと気がつくと、空を見上げます。showはお月様を探します。
見るたび、ちょっとずつ月の形が変化しています。
これより以前にも息子と月を眺めたことがありました。見るたびに形が違うので、形が変わることを息子は分かっているようです。
今夜は霞んだ月でした。
雲がかかることも、なんで? また質問になりました。抱っこされた息子はお月様に手をのばします。眺めていると雲がきれて月が顔を出しました。
月の澄んだ光がshowを照らし、笑みが浮かびました。
しばらくすると息子は遠くを見渡しながら、お父さんのかいしゃ、どこ?と聞いてきました。
あっちの方だよ、と教えると、手を口元に持っていって、
ねんねしたらーかえってきてねー!
おつきさまもーかえってねー。バイバーイ。
と叫びました。息子が寝たあとで仕事から帰ってくる父へ届いたでしょうか。
毎晩お月様を探します。
月を眺めて、この子はどんなことを想うのでしょう。
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