雨上がりには虹が見えるよ ー軽度自閉っ子くんとの歩みー

発達障害 軽度の息子(小3)との日々を綴ります。こだわり特性など上手くやっていきたいな

【NHKあさイチ】発達障害(3) どう乗り越える?コミュニケーションの困りごと (後編)

発達障害高機能自閉症)と診断された2013年生まれの息子との日々を綴っています。 

NHKあさイチで2017年9月27日 第3弾の放送があり、私流でまとめてみました。今回は後編です。

発達障害(3)どう乗り越える?コミュニケーションの困りごと|NHKあさイチ

前半はこちら ↓

 

まわりの人に理解してもらうために

愛の『トリセツ』

家族のなかで理解が深められたご一家。ご主人は、長女の結婚にあたり、初めて家族以外の人と生活を始める娘さん、そして夫になる方を心配しました。
そこで、『トリセツ』=取り扱い説明書を作り渡したのです。これも花嫁道具のひとつだと言って旦那さんと長女さんにそれぞれ1部ずつ。
旦那さんに娘を知ってもらう、娘の感覚過敏や苦手なこと、パニックにどう対応するか、それを書き記したものです。

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旦那さんは長女さんを理解し、いっしょに生活しやすくなるよう協力してくれるようです。
時間感覚がなくなっている長女さんに声をかけ無理をさせないようにブレーキをかけてくれるのです。

娘さんを育ててきていちばん近くでみてきたからこそ作ることができる『トリセツ』、これから娘を託す旦那さんが自分のように苦しまないように、良き理解者になってもらえるように、花嫁道具として渡した……ってジーンときますね。

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友だちに知ってもらいたい

次男さんは自分のことを知ってもらうために、学校の友だちにこんな紹介をしたそうです。
発達障害がわかってから半年ほどかけて両親といっしょに考えた内容です。(実際はもっとざっくばらんに話したそうです。)

僕のことは言葉の通じる火星人だと思ってください。
質問するときは、選択肢を用意してもらえると
見当ちがいな答えでみなさんを迷わせることがなくてすみます。
ただ困って固まっていても表情が出にくいので、怒って無視しているように見える場合があります。
集中しすぎて返事ができないときもあります。そのときは机や肩を叩いてくれると助かります。
以上のことは、視力の弱い方が眼鏡をかけるように、僕にとってなくてはならない眼鏡です。

これを聞いて、どうすればいいの?と友だちのほうから歩み寄ってくれた子もいたそうです。仮にいつも無視されて感じ悪いヤツと思っていたら、実はこんな人だったんだと、言われて初めて知ることができますね。
視力の弱い方が眼鏡をかけるように。
まさに彼らはどんなにがんばっても上手くいかないことなどがあり、それを何かで補うことができれば日常生活がやりやすくなるのです。その補いはときに誰かのサポートのときもあります。

 

カードゲームでコミュニケーション

番組後半ではカードゲームが取り上げられました。
『トーキングゲーム』
これはコミュニケーションが苦手な人でも、話すテーマ・話す順番・人の話を聞く、それが自然とできるゲームです。

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ルールは3つ。
1. 質問について話す
2. パスできる
3. 他の人は聞く

このゲームを活用している放課後デイ運営者の方がおっしゃっています。
日常的な会話の中で自分がしゃべって、次は誰がしゃべって、と意識するところは少ない。
共通のルールがある中で、共に会話をしていく。
自分が聞いてもらった経験をして、そうしたら自分も聞いてみようと
合わせてもらった経験をして、自分も合わせてみようかと思えたらいいな。


発達障害の方で"雑談・世間話"をニガテと思っている方も多いのです。
・なにを話していいか分からない(話題がわからない)
・一方的に話してしまう(相手が興味なさそう、ウンザリしていても気がつかない)

 

そこでこのカードゲームが有効な点
・勝ち負けがない!
・順番があり、だれが話すか明確
・話し手がこんな考え・感じ方をしていると知ることができる

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自分を表現するのがうまくできない人でも自然と心の声が出てくるのです。
ゲームをやってみた親子も「息子がこんなこと考えていたんだ、知らなかった」と感嘆や驚きの感想が出ました。
自然と自分を表現できるようにするために、ゲームをするときに気をつけてもらいたいポイントがあります。(カード製作元のHPを引用)

答える人のジャマをしない、上手に聴くための3つのルール
1)答えている人に質問しない
2)笑ったり、からかったりしない
3)早く!と言わない

それから、このゲームは見てるだけでもいいのです。それもその子なりの参加の仕方です。ともかく無理強いは禁物。


トーキングゲームは、心理ゲームです。専門用語を使うなら「傾聴と自己開示」のゲームです。
話を聴く(傾聴)、心を開いて話す(自己開示)を繰り返しているうちに、ゲームの場が心地よいコミュニケーションの場になります。

心を開いたコミュニケーションの心地よさに気づけるのが、このゲームの最大の効果です。

 

ートビラコさんHPより引用ー

https://tobiraco.co.jp/item/card/

 

さいごに

見た目には『地球人』も『火星人(発達障害者)』も違いは分かりません。
その違いを理解してもらうには、火星人みずから得意なこと・ニガテなこと、自分がどんな特徴があるのかを表現する必要があります。でも彼らはその発信がニガテだったり本人が気がついていないこともあります。
そして地球人も自分のなかの勝手な枠や思いこみを取り払い、個人ごとに受け入れていく柔軟さを求められます。

おなじ星・土地に暮らしていくなら、差別ではなく愛のある区別をして、理解しあっていける社会になってほしいです。

それは、きっとみんなが生きやすい社会になるでしょうね。 

 

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